私は世の中を俯瞰的に見て色々と理解しようとしているわけだが一つ、人生についてなんとなく理解できて来た部分がある。それがこの世は地獄だなということ。
この世は矛盾に満ちていて、不条理と理不尽を受け入れるしかこの社会に適応することなど出来ない。
どれだけ頑張っても結局運がいいやつが勝ち組になるし、生まれ持っての才能で人生の8割が決まると言ってもいいだろう。
幸せになれたとしても結局人間は最終的に死ぬわけだし、なんの意味があるのかもわからない。
そう考えると本当にこの世界に生まれた意味は地獄を味わせるための罰何じゃないのか?とさえ感じてしまう。人間という生き物に生まれてしまったばっかりにこの世界に適応できなかったとしても無理やり生かされ、苦悩と苦痛を何年も味わうことになる。
人間以外の動物の場合は大きな病気をすれば死ぬ。身体に障碍をもって生まれてきたらその時点で長生きすることは出来ない。
それが人間の場合は無理やり生かされるのである。
俺の場合も小さい時に死ぬかもしれない大きな病気にかかって入院したらしい。何日もいろいろな病気を併発して治療され、回復した。
私が人間以外の動物だったら死んでいただろう。
はっきり言って多くの動物や発展途上国の子供は子供の頃にかなりの数が死ぬことで遺伝的に劣勢なものが淘汰されている。それが自然な世界だと思う。
無理やり、心臓移植して生かしてもその遺伝子に生かす価値があったのだろうか?
考えれば考える程、自分の存在を否定し続けることになる。俺はすでに死んでいた方が良かったし、今生きながらえて無職でこの世界に何の役目も果たせず、ただこの平和で先進的な医療を受けることが出来る社会の仕組みの恩恵を受けるだけの存在になっている。
俺は恋愛というものをしたことがないが、これは完全に俺の遺伝子が子孫を残すなと言っているのだと思う。
人間の世界がどうしてこうもうまくいかないのか?なぜ皆が平等に幸せになれないのか?を考えるとこの世界を導くような天才であったり、素晴らしい人間はこんな欠陥だらけの世界に子供を残そうとは思わないからなのではないだろうか?
矛盾だらけで理不尽な世界に子供を生み出すということは親の自己満足であると悟ってしまうからなのではないだろうか?
シェークスピアも「赤子が生まれた時、泣く理由は阿呆ばかりの大きな舞台に突出されたのが悲しゅうてな」という台詞を残している。
最終的に天才や素晴らしい人格者はこの世界の矛盾に気づいてしまって子供を作らないという選択をしてしまい、この世界を良くする人物は永久に生まれてこず、性欲だけは旺盛な下級市民が増え続けるという結果になる。
先進国が発展して徐々に良い国になっていくごとにそういう矛盾に気づく人が増えて行き少子化が進む。そして人口は減り、滅びて行く。人口が増えるのは教育の行き届いていない発展途上国ばかりとなる。
まぁ俺の場合たまに面白い小説に出会えるという人生の喜びがあるのでどれだけ辛くてもなんとか生き延びようとは思うが俺の遺伝子は絶対残さないで滅びたい。
最近面白かった小説は「コンビニ人間」。
俺みたいな社会のゴミが出てきて最高だった。社会不適合者には特におすすめしたい小説である。3時間ぐらいで読める短さもちょうどいい。