最近、老後のために貯金してもインフレが起きたら貯金なんて自動的に目減りしていくら貯めても安心できる額なんて貯まんないから投資したほうがいい論が目につく。
ただ、私としては今後日本でインフレが起きるとは思わない。その理由を書いてみる。
人口減少で消費が落ちるのに価格が上がるわけがない
インフレが起きた時代と言えば戦後のものがない時代、物を作ればいくらでも売れていき、三種の神器と呼ばれた白物家電を始め様々なものが売れていった。
所得倍増化計画などもあり、ひたすらインフレが続いた時代がベビーブーマーが生産年齢ピークまでの時代。
これがバブル崩壊で好景気にブレーキが掛かり、ベビーブーマーの年齢も子育てを終える年齢になったことで消費が冷え込む。
日本経済が内需主導型だったせいで一気に景気が悪くなり、失われた20年と呼ばれる不景気が訪れ、第二次ベビーブーム世代の就職がうまく行かず、就職氷河期が訪れる。
就職氷河期に非正規雇用や無職、フリーター、引きこもりなどになる人が増えてその結果第三次ベビーブームが訪れず、日本の出生率が下がり続け人口減少に突入。
そう、今の日本は超高齢化社会となり続けていて人工が減少し続けているわけだ。
その状態で、モノの値段が上がるだろうか?インフレは給料が上がって物価が上がるという循環であり、給料が上がらないのに物が売れるはずもなく、物の値段が上がるわけもない。
今は物の値段が上がっているが、それは世界経済だけはインフレをしていて、日本だけ所得が減少している状態であるスタグフレーションになっているわけである。
なのでインフレは今後日本の生産人口が増える時代まで起こらない。日本の生産人口は移民受け入れで無理やり増やすぐらいしかもはや増えないので恐らく今後数十年は今の状態で超高齢化がずっと続くことになるだろう。
投資すべきか?
投資はすべきだと思っている。ただ、投資対象を見誤ると大失敗して資産を失い貯金をしていたほうが良かったということになる。
何に投資すべきなのか?それは世界経済に対して投資すべきであるというのが私の見解である。
日本は今後世界から取り残されて沈没を続けていくので日本の株はリスクが高い。日本の会社の中でも投資対象として有望な株はあるだろうがその見極めは難しい。
それを考えると世界経済へ投資したほうがリスクが少ないと考えられる。
世界経済は今のところ安定して発展を続けていて昔は日本がリードしていたが、プレイヤーが韓国や台湾に変わり、中国に変わり、ブラジルやロシアに変わり、今は東南アジアやインドが主役になりつつある。
世界経済はプレイヤーが変わり続けながら発展を続けているのである。
そう考えると一国に投資するのではなく世界経済に対して投資するのが正解だと言える。
では何を買えばいいのか?それは人によっては米国債を買えという人もいればETFを買えという人もいる。
知識があっていろいろな金融商品を買える人なら自分の好きなものを買えばいいと思うが私のように大して金融商品に詳しくない人間が買うなら「金(ゴールド)」一択である。
ゴールドは世界経済の発展とともに価値が上がっていくものだからだ。ゴールドの価格は大暴落しない。なぜなら発掘には時間がかかるためである。有史以来50メートルプール3杯分しか世界で発掘されておらず、今後も総量が大幅に増える可能性は低い。
お金というものは銀行が発行すれば発行するだけ増えていくからインフレが起こる。
ということで経済発展が続き世界に流通するお金が増えれば増えるほど金の価格も上がり続けていくので仮想通貨バブルのように何倍にもなるわけではないが価値が下がらず安定して価値の増える投資として優秀な商品が金だと言えるだろう。
ここ30年の金の価格を調べてみると1988年に一オンス437ドルだったのが2018年には1,268.5ドルになっている。
そう考えると老後を見据えて若いうちからせっせと貯金するより、ゴールドを買い続けておいたほうが圧倒的に安全と感じる。
まとめ
今後日本に住んでいる分には日本で生産される商品の値段はそれほど上がらないと感じるが世界経済の発展で輸入品の値段は上がり続けると感じる。
給料は上がらないのに物価だけは上がっていくというかなりヤバイ状態が起きるので老後のことを考えると貯金するのではなく、投資に回すべきだろう。
投資はリスクを伴うがその中でもリスクの低い商品がゴールドだろうと考えられる。
貯金1000万円するよりは1000万円分のゴールドを買っておいたほうが老後安心だと言えよう。