最近友人が家を買ったと自慢していた。
話を聞くと山を造成して作った新興住宅地で駅から急激な坂を登った先にあるらしい。住所をグーグルマップで調べてみると10段変速があっても登りきれるかどうかのレベルで友人は即電動アシスト自転車を購入したらしい。
これを聞いて残念ながら羨ましいという感想はない。
ただただ悲しくなってしまう。
ぶっちゃけ今後何十年かで日本の人口は大幅に減り、家の需要は減り続ける。ぶっちゃけ新築の一軒家に何千万もかけて何十年家のローンを組み、クソほど高い利子を払って30年後には老朽化した無価値な家が残されるのみだ。
確かに住宅ローン減税などで税制的に優遇されたりもするが基本的に日本の木造家屋は20年ほどで資産価値がなくなる。
もしも会社が倒産して再就職出来なくなるとローンの支払が滞り、家を差し押さえられる可能性がある。
また、もしも万が一離婚などの場合は家を売って財産分与をしなければならないが中古住宅の価値は一気に値崩れするため3000万円のローンが残っていても2000万円ぐらいでしか売れずマイナス1000万円でマイナスの財産になってしまう。
この家がまだ都会のど真ん中とか駅前の高層タワーマンションとかの価値が下がりにくい物件ならまだしも山の奥で激坂を登る必要性があるとするとぶっちゃけ今後価値があがることはまずないだろう。
この家に老後も住み続けると考えると駅から歩いて家に帰るだけで一苦労な家に住み続ける事ができるのかも疑問。
確かに夢のマイホームで家族仲良く暮らすというのは幸せの形のようにも見えるが私にはどす黒い未来しか見えない。
賃貸最強
実際、私の友人の友人はいい家に住んでいたのに父親の会社が倒産し、家は差し押さえになって結局一家離散となってしまったという話を聞いた事がある。
実際問題何千万も借金をこしらえて高い金利を銀行へ納めるという今の日本の当たり前な家の買い方は問題があると思う。
昔は日本全体が経済成長していてインフレが当たり前だったので何十年家のローンを組んでおけば段々と支払いが楽になり繰り上げ返済も楽勝だったのだが今はデフレの時代である。
いくら政府がインフレ目標を決めても結局日本の経済力はどんどん落ちていて新興国にパイを奪われ続けている現在全くインフレになることはなくデフレ一直線だ。
今後も少子高齢化が進むのが確実であり、現役世代への社会保障費負担がどんどん増えていきインフレが起こっても手取り賃金は減り続けるという最悪な状態が続くことが火を見るより明らかだ。
そんな状態で何千万も借金をして何十年もその負担を抱え続けるのはしんどくないか?
賃貸なら状況によって臨機応変に対応できる。もしも給料が増えれば家賃20万の家に住めるし、もしも無職になったら家賃6万円の家に住めばいい。
老後、一人暮らしだと賃貸に住めないと脅す人がいるがこれに関しては孤独死保険というものが出来たりしているので今後空き家があまりにも増え賃貸用物件がものすごい数空き家になる可能性が高いことを考えると今後は独居老人でもいくらでも賃貸住宅を見つけることが可能になると考えられる。
人口減社会で強いのは貸主ではなく借り主なのである。
ということで俺は家を買ったとかいう話を聞くとやっちまいやがったな…と哀れに感じてしまうのである。
自分のものにもならないのに家賃を払い続けるのはアホらしい?ローンを払い終わった時点ですでに老朽化して修繕費が発生して維持管理に金のかかる持ち家を買う方がオレからしてみればアホらしいんだよ。
賃貸だったら10年毎に別の築浅に引っ越せば最新設備を常に使い続けることが出来るんだよ。持ち家だったら風呂やら洗面所やらキッチンなんかの最新設備を維持するのにどれだけ金がかかるのか?
まぁ自分自身が一級建築士で思い通りの家を建てるとかそんなのだったら一理あるけどね。