こんな話を読んだ。
戦後、焼け野原で食べるのに毎日困っていた親子の話なのだが、息子が進駐軍を見つけて必死で追いかけ、「ギブミーチョコ!ギブミーガム!」と叫んで初めて手に入れたチョコレートをお腹をすかせている母親に食べてもらおうと家に持って帰り、母に手渡すと「自分はいいからお前が食べなさい」と言って返してきた。
そこで息子は半分ずつ食べようと無理やり母親の口に押し付けて食べさせた。
すると母親は泣きながらチョコレートを食べて「初めてチョコレートというものを食べたけど甘いねぇ」と言ってくれたとのことだ。
みんなお腹をすかせているのに自分よりも相手のことを思いやり、助け合うとても美しい光景がそこにはあった。