芯まで腐ってる

もうとっくの昔にダークサイド

少年時代、冬は火遊びばっかりしていた

俺は昔はワルで火遊びばっかりしていたというとなんか不良が言いそうなセリフだけど俺の場合、リアルな火遊びをしていた。

 

冬になると河川敷の草が枯れて火が付きやすくなるということもあり、拾った100円ライターを使って毎日のように友達と河川敷で草を集めて火を付けて遊んでいた。

 

人間というものは火を見ると楽しい気分になるように遺伝子に組み込まれているようで、毎日火遊びしても全く飽きない。

だから冬は常に身体中から煙の匂いがしていた。

 

焚き火というと焼き芋とかのイメージがあるが、特にそういった目的も何もなく、ただただ火を燃やし続けるというのが目的であり、焚き火の魔力に取り憑かれていたと言ってもいいだろう。

 

焚き火が火事になった

失敗もあって、焚き火をした場所が河川敷の草むらに近すぎて、気づかないうちに火がどんどん草むらの方に進んでいったようで、ふと気づくと背後の草むらが完全に業火に包まれていた…。川が近いので水を組んで消そうとしたり、足で踏んで消そうとしたりいろいろとやってみたが火の高さが身長を超えていてもはや焼け石に水状態に。

火が河川敷を焼き尽くすのをただ呆然と眺めるしか無かったのである。今、この状態になったら恐らく消防車が出動すると思うのだが昔は特に何も出動せず、河川敷に火が付いてるぐらいどうってことねえだろ?みたいな感じで終わってた。事件にも何にもならなかった時代である。

 

じいちゃんも火遊びが好きだった

じいちゃんの場合、もう最初から焚き火とかじゃなくて河川敷の葦原に火を付けていた。

じいちゃんになぜ河川敷を積極的に業火に包ませるのか?と聞いたら灰が栄養になって春には良い草が生えてくるんだよと言っていたが、今これをやったら完全に放火事件として逮捕されていると思う。河川敷と民家までの距離はそれほど離れておらず普通に煙が街を襲っていたからだ。

私はまだその頃5歳ぐらいで河川敷に火をつける行為が犯罪だとか全くわかっていなかったのでこれが普通だと思っていたが、我が一族から犯罪者を出す一歩手前だったのである。

 

液体の燃料は火遊びに使うな

私が火遊びで一番これは不味いことになったと感じたのがシンナーに火を付けた時のことだ。なぜかその頃河川敷でシンナーを吸うのが流行っていてラリっている人がいっぱいいた。高校生が多かったと思う。

そんなラリった人がシンナーを放置して帰っていったようでそのシンナーを使って焚き火をしたら超燃えるんじゃね?って興奮気味に焚き火に直接ぶっかけた。すると揮発性の高いシンナーはものすごい勢いでほぼ爆発的に燃え、慌ててペットボトルごと焚き火にぶち込んでしまった。

ヤバイと友人と一緒に水をぶっかけて消そうとしたのだがなんと水をぶっかけても全く消えず、更にその水の流れに浮いたシンナーが川の方へ流れ出し、ものすごい火柱を上げたまま川が火の海になっていくではないか!

流れ出したシンナーは火の川となって夕暮れの川を美しく照らしながら川を下っていった。

この時ももはや為す術無く、シンナーが燃え尽きるのをただ待ち続けるだけであった。まぁ川が燃えても特に他に燃え移るものが無かったので危険はなかったが液体燃料は水をぶっかけても絶対消えないということを思い知らされ、その後絶対に液体燃料を使って火遊びをすることはなかった。

 

焚き火がしたい

今、2019年になって、焚き火をする人は殆どいなくなっている。野焼きが禁止されているし、焚き火についても厳しくなっているので公園で落葉焚など全くできなくなっているからである。

都会では焚き火はもう今後出来ないだろうし、子供が火遊びをすることも無いだろう。

人間の遺伝子に組み込まれた火を見たいという欲求は家に薪ストーブがある金持ちしか満たすことが出来ない時代になってしまった。それか、ぽつんと一軒家みたいな周りに誰も住んでおらず、野焼きをしても特に苦情のこない山奥に住む必要があるということだろう。

焚き火をするためだけにキャンプに行くのもおかしな話だが、ヒロシのキャンプ動画が人気になっている理由は焚き火を見たいというのがあるかもしれない。

ということで、私の今年の目標は焚き火YouTuberデビューである。幼少期から焚き火を愛し、焚き火に愛されてきた私が山奥でひたすら焚き火をしているだけの動画を取り続け、毎日違う木で焚き火をする動画を流そうと思う。