芯まで腐ってる

もうとっくの昔にダークサイド

戦争が恐ろしい

オリラジ中田のYou Tubeを見ていたのだが、リー・クアンユーという初代シンガポール大統領の自伝を紹介していた。

 

その話によるとリー・クアンユーが若かったころ大東亜戦争に巻き込まれて日本軍がマレー半島に攻め込んできた結果、その頃植民地統治をしてたイギリスが逃げ帰り、誰も守ってくれる人がいないまま華人は全員集められて虐殺されたとのことだ。

リー・クアンユーは気配を察知して逃げて無事だったとのことだがあと一歩のところで殺されるところだったらしい。

 

私は祖父がマレー半島に送られたとの話を聞いていたが日本軍がマレー半島でこんなひどいことをしていたということを初めて知った。祖父からは現地の人と仲良くなって一緒に歌を歌っていたら戦争が終わってたと言うような話を聞いていたがそれは嘘だった。マレー半島でひたすら中国人を虐殺していたのだ。

 

私は小さい頃から祖父に中国人は汚い人種であり、仲良くするなど到底不可能な民族であり今でも日本から戦後保障をせしめているとか国交断絶しなきゃならないとか中国と言う国がどれだけ悪い国であるかをよく聞かされてきた。

中国や朝鮮にネガティブなニュース報道が出される度にほら見ろ中国はこういう国なんだよって言っていた。南京大虐殺なんかなかったとか従軍慰安婦問題なんてのは戦後賠償をせしめるためにホラ吹いてる売春婦だと言っていた。

今考えると日中戦争をしていた日本のプロパガンダによって祖父は中国人を殺さなければならないと洗脳されていたのではないだろうか?

 

私はそういう極右の家庭に育ち、学生時代には小林よしのりゴーマニズム宣言を読み漁り、サピオを欠かさず読んでいたので中国、朝鮮という国がどれだけ汚い国であるかを刷り込まれている。

アメリカに対しても極悪非道な行いで日本を戦争に巻き込み、民間人を大虐殺した国家という印象である。

 

小林よしのり氏はアメリカはどれだけ効率よく民間人を殺せるかを考え、焼夷弾という日本の木造家屋を焼き払うための爆弾を作ったことや、東京大空襲でどれだけ多くの人を逃さずに殺すかを考え爆撃手順を練った結果逃げ場を失った民間人が何十万人も死んだとか、核実験で広島と長崎の民間人を虐殺したとか書いていたが日本も同じだ。

 

日本人もアメリカと同じように民間人を虐殺しまくっている。それが日本人にはちゃんと伝わっていない。そんな本を書いても誰も読みたくないからだ。日本は素晴らしい。日本は美しい。そういう本でなければ売れないから誰も出版しない。

リー・クアンユーの自伝も今は絶版になっているらしいがおそらく日本人がマレー半島で悪事の限りを尽くしていたことが書かれているのをみた人が快く思わなかったのかもしれない。

常に人間はみたいものだけを見ようとする。目を伏せたくなることのほうが重要だったりするのにである。

 

現実を見つめなければいつかまた愚かな道を進んでしまうのではないか?